◎年に一度のご先祖さまの里帰り
昔からお盆は、日本人が大切にしてきた行事です。お盆には、ご先祖さまの御霊が慣れ親しんだ家族のもとに帰ってきます。
この時期に実家に戻り、家族みんなでご先祖さまとひと時を過ごされる方も多いでしょう。
ご先祖さまとともに過ごす時間は、私たちに家族のつながりや他者を思いやる気持ちを育んでくれる大切な時間です。
◎ご先祖さまへのおもてなし
お盆には、自宅に精霊棚を準備して、夕方に家の前で、また菩提寺などにお墓参りをして「迎え火」を焚きます。
お盆中はご先祖さまを、精進料理などのさまざまな食事でおもてなしをします。僧侶が各家をまわり、お棚経をするところでは、
読経してご先祖さまを供養します。
数日一緒に過ごした後は、「送り火」でご先祖さまを仏さまの世界へお送りします。
各地の「灯ろう流し」や「京都の五山の送り火(大文字焼き)」なども、ご先祖さまの御霊をお送りする「送り火」の意味が込められています。
お盆 ーご先祖様お帰りなさいー
真言宗智山派宗務庁発行 より