今日本は人口減少傾向にあり、近い将来人口1億人を切っていくことは試算からも明らかです。
当然内需産業は今よりもっと衰退していくことでしょう。
そうなりますと、より日本人・日本社会がグローバルな発展をしていかなければ、経済発展はなしえません。
しかし、私たちの根幹である日本文化や良きしきたりは忘れ去られているような気がいたします。
西蔵院の客間には必ず床の間がございます。床の間は非常に厳粛な空間であります。
一には、床の間は仏壇の変容でもあります。
茶道に儀礼では、兎にも角にも床の間に最初にご挨拶をいたします。
ところが、残念なことに床の間を荷物置きのように上着や荷物を置かれる方がいらっしゃいます。
床の間に座ったり、登って遊んでいる子供さえおります。
これは、仏壇の中で遊ぶのと同じことです。
これは誰が悪いということではなく、日本文化の継承がなされていないということに原因があります。
少なくとも、私たちが日本人である限りは文化と伝統を継承していく義務があります。
日本の良きところがなくなってしまうのであれば、それは日本国籍を持つ意味をなくしてしまうような気がする今日この頃です。
私としても、西蔵院としても、この問題を解決すべく道筋をつくっている道半ばです。